○豊後大野市自然環境保全条例
平成20年12月18日
条例第43号
(目的)
第1条 この条例は、自然環境の変化が市民の生活環境に対する不安を招いている現状にかんがみ、市と市民が連携して、自然環境に重大な影響を及ぼす事業活動を未然に防止することにより、自然環境を保全し、もって安全な生活環境を守ることを目的とする。
(1) 事業 次に掲げる事業をいう。
ア 森林を開発する事業
イ 岩石及び砂利(砂及び玉石を含む。以下同じ。)を採取する事業
ウ 土砂(岩石及び砂利を含む。)による埋立て、盛土その他の土地へのたい積を行う事業
エ 廃棄物の埋立て、盛土その他の土地へのたい積を行う事業
(2) 事業者 事業を行おうとする者又は行っている者をいう。
(3) 周辺住民 事業計画地が所在する自治会(事業計画地に隣接する自治会を含む。)の区域に居住する者をいう。
(4) 不適正な事業活動 第7条の事業計画の届出が必要であるにもかかわらず届け出ていない事業活動又は届出に明示されていない事業活動をいう。
(市の責務)
第3条 市は、自然環境の保全及び安全な生活環境を守るために必要な施策を総合的に実施しなければならない。
2 市は、この条例の施行に関し、情報の公開に努めなければならない。
(事業者の責務)
第4条 事業者は、前条第1項の施策に協力し、周辺住民に対する当該事業の説明に努めなければならない。
2 事業者は、常に生活環境の安全に影響が生じないように注意するとともに、その影響が生じ、又はそのおそれがあるときは、自らの責任において、直ちに適切な措置を講じなければならない。
(市民の責務)
第5条 市民は、第3条第1項の施策に協力しなければならない。
(自然環境保全対策審議会)
第6条 事業活動が自然環境及び生活環境に与える影響並びにこの条例の施行に関する重要な事項について調査審議するため、豊後大野市自然環境保全対策審議会(以下「審議会」という。)を置く。
2 審議会は、必要と認めるときは、関係人の出席を求め、意見を聴くことができる。
(届出)
第7条 計画面積が1,000平方メートル以上の事業を行おうとする者は、当該事業を開始する前に、事業計画を市長に届け出なければならない。ただし、次に掲げる事業については、この限りでない。
(1) 農地法(昭和27年法律第229号)に基づく申請が必要な事業
(2) 都市計画法(昭和43年法律第100号)に基づく申請が必要な事業
(3) 前2号に掲げるもののほか、規則で定める事業
(事業計画の変更等)
第8条 事業者は、前条の届出後において、事業計画の変更又は中止をしたときは、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。
(事業の譲渡等)
第9条 事業者が他の者に事業の全部若しくは一部を譲り渡し、若しくは委託したとき、又は事業者に変更があったときは、譲り受けた者、受託した者又は変更後の事業者は、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。
2 事業者は、説明会を開催しようとするときは、市長にその旨を通知し、説明会の10日前までに、その日時、場所等を印刷物の配布等の方法により、周辺住民に周知しなければならない。
3 事業者は、説明会において、周辺住民以外の者で当該事業活動により生活環境に影響を受けるおそれがあるもの及び周辺住民が出席を依頼したものの参加を拒むことができない。
4 事業者は、前条の閲覧期間内に説明会を開催できないときは、その理由を市長に届け出なければならない。
6 事業者は、説明会において、参加者の十分な理解が得られるよう努めなければならない。
7 市長は、説明会に当該職員を立ち会わせることができる。
8 事業者は、説明会の終了後、速やかにその内容を記録した報告書を市長に提出しなければならない。
2 市長は、前項の意見書の提出があったときは、その要旨を記載した書面(以下「要旨」という。)を事業者に送付するものとする。
3 事業者は、要旨の送付を受けたときは、送付を受けた日から15日以内に、要旨に対する見解を記載した書面(以下「見解書」という。)を市長に提出しなければならない。
(協定の締結)
第13条 事業者は、事業活動に関し、周辺住民から生活環境を保全するための協定の締結を求められたときは、その締結に努めなければならない。
2 市長は、前項の協定の締結に関し、双方又は一方から調整の申出があったときは、これを行うものとする。
(不適正な事業活動の防止等)
第14条 市長は、不適正な事業活動の早期発見及び防止のため、自然環境の変化に注意を払うよう努めるとともに、関係機関との連絡調整を行わなければならない。
2 市民は、不適正な事業活動の早期発見及び防止のため、できる限り周辺環境に注意を払うよう努めるとともに、不適正な事業活動を発見したときは、直ちにその旨を市又は関係機関へ通報するよう努めなければならない。
3 市長は、不適正な事業活動が行われ、又はそのおそれがあるときは、直ちに現状の調査を行わなければならない。
4 市長は、不適正な事業活動を確認したときは、不適正な事業活動を行っている者に対し、適切な措置を講ずるよう求めなければならない。
(報告及び立入調査)
第15条 市長は、不適正な事業活動の早期発見及び防止のために必要な限度において、事業者に報告を求め、又は当該職員に事業に係る土地への立入調査を行わせることができる。
2 前項の立入調査を行う者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。
3 第1項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(指導及び勧告)
第16条 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、事業者に対し必要な指導又は勧告をすることができる。
(1) 第7条の届出を怠った場合
(2) 第7条の事業計画に明示されていない事業を行っている場合
(必要な措置等)
第17条 市長は、第14条第4項の求めに応じない場合は、事業者に対して、必要な措置を講ずるよう命ずることができる。
2 市長は、事業者が前項の命令に従わず、かつ、市民に重大な被害をもたらした場合は、安全な生活環境を守るために必要な措置を講ずるものとする。
(公表)
第18条 市長は、第16条の勧告に事業者が応じない場合又は次に掲げる場合において、特に必要があると認めるときは、その内容を公表することができる。
(1) 第12条第5項の規定による事業計画の変更の求めに応じない場合
(2) 第15条第1項の報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は当該職員の調査を正当な理由なく拒み、若しくは妨げた場合
(3) 前条第1項の命令に従わない場合
(委任)
第19条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成21年1月1日から施行する。
(豊後大野市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)
2 豊後大野市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例(平成17年豊後大野市条例第50号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略