○豊後大野市水道水源保護条例
平成19年12月25日
条例第48号
(目的)
第1条 この条例は、水道法(昭和32年法律第177号。以下「法」という。)第2条第1項の規定に基づき、市の水道に係る水質の汚濁を防止し、安全で良質な水を確保するため、その水源を保護するとともに、市民がきれいな水を享受する権利を守り、もって市民の生命及び健康を守ることを目的とする。
(1) 水源 法第3条第8項に規定する取水施設及び貯水施設に係る周辺の地域で、水道の原水の取水に係る区域をいう。
(2) 水源保護地域 市の水道に係る水源及びその集水地域のうち、水源の水質の保全に影響があると認められる地域で市長が指定する区域をいう。
(3) 対象事業場 別表に掲げる施設等をいう。
(4) 規制対象事業場 対象事業場のうち、市の水道に係る水質を汚濁し、又は汚濁するおそれのあるものとして、第7条第4項の規定により規制対象事業場と判定されたものをいう。
(市の責務)
第3条 市は、水源の保護に係る施策を定め、水質の保全に努めなければならない。
(市民等の責務)
第4条 何人も、市が実施する水源の保護に係る施策に協力しなければならない。
(水源保護地域の指定等)
第5条 市長は、水源の水質を保全するため、水源保護地域を指定することができる。
3 市長は、第1項の規定により、水源保護地域の指定をしたときは、その旨を直ちに告示しなければならない。
4 水源保護地域の指定は、前項の告示によってその効力を生ずる。
5 前3項の規定は、市長が水源保護地域を変更し、又は解除しようとする場合について準用する。
(既設対象事業場の届出)
第6条 水源保護地域の指定があった日において当該水源保護地域内に既設対象事業場(対象事業場のうち、同日において既に設置され、又はその建設工事に着手されているものをいう。)を設置等している者は、規則で定めるところにより、速やかに市長に届け出なければならない。
(事前の協議及び措置等)
第7条 水源保護地域内において、次に掲げる者は、あらかじめ市長と事業計画について協議をしなければならない。
(1) 対象事業場を設置しようとする者
(2) 対象事業場の施設の構造若しくは規模の変更又は事業の範囲の変更(以下「対象事業場の変更」という。)をしようとする者
2 前項に規定する者(以下「対象事業場設置等予定者」という。)は、関係地域の住民に対し、対象事業場の計画及び内容を周知させるため、説明会の開催その他の措置をとらなければならない。
4 市長は、第1項の規定による協議の申出があった場合において、豊後大野市水道水源保護審議会の意見を聴き、規制対象事業場に該当するかどうかを判定し、その結果を速やかに当該対象事業場設置等予定者に通知するものとする。
(建設工事の着手の禁止等)
第8条 対象事業場設置等予定者は、規制対象事業場に該当しない旨の通知があるまでは、対象事業場の建設工事又は対象事業場の変更に着手してはならない。
2 市長は、前項の規定に違反して建設工事又は対象事業場の変更に着手した者に対して、それぞれ当該建設工事又は当該対象事業場の変更の一時停止を命ずることができる。
(規制対象事業場の設置禁止)
第9条 何人も、水源保護地域内に規制対象事業場を設置してはならない。
2 市長は、必要があると認めるときは、前項の規定による中止命令と併せて、又はこれに代えて当該事業者に対し、相当の期限を定めて原状回復を命じ、又は原状回復が著しく困難である場合には、これに代わるべき措置をとることを命ずることができる。
(承継)
第11条 第7条第1項の規定による協議をした者からその協議に係る対象事業場を譲り受け、又は借り受けた者は、当該協議をした者の地位を承継する。
2 第7条第1項の規定による協議をした者について、相続、合併又は分割(その協議に係る対象事業場を承継させるものに限る。)があったときは、相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人又は分割により当該対象事業場を承継した法人は、当該協議をした者の地位を承継する。
3 前2項の規定により地位を承継した者は、その承継があった日から30日以内に市長に届け出なければならない。
(報告及び調査等)
第12条 市長は、第7条第1項の規定による協議があった場合において、必要に応じ、当該協議をした者に対して報告を求め、又は市長が指定する者に対象事業場に係る土地等への立入調査を行わせることができる。
2 市長は、水源保護地域内において対象事業場を設置している者(以下「対象事業場設置者」という。)に対し、排水処理施設等の状況、汚水等の処理の方法、排出水の汚染状態その他必要な事項に関し報告を求め、又は市長が指定する者を対象事業場に立ち入らせ、排出水の汚染状態若しくは排出水に関する施設を調査させることができる。
3 前2項の規定により立入調査をしようとする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。
(改善勧告)
第13条 市長は、前条第2項の規定による報告又は調査において、水源の水質を汚染させ、又は汚染させるおそれがあると認めたときは、対象事業場設置者に対し、期限を定めて施設の構造若しくは使用方法又は汚水等の処理の方法を改善するよう勧告することができる。
(施設の使用又は排出の一時停止命令)
第14条 市長は、前条の規定による勧告に従わない対象事業場設置者に対し、当該対象事業場の排出水に関係する施設の使用又は排出水の排出の一時停止を命ずることができる。
(審議会の設置)
第15条 市の水道に係る水源の保護に関する重要な事項について調査審議するため、豊後大野市水道水源保護審議会(以下「審議会」という。)を置く。
(組織)
第16条 審議会は、委員15人以内をもって組織する。
2 委員は、次に掲げる者のうちから市長が委嘱する。
(1) 専門的知識を有する者
(2) 関係行政機関又は関係団体の代表者
(3) その他市長が必要と認める者
(委員の任期)
第17条 委員の任期は、2年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 委員は、再任されることができる。
(会長及び副会長)
第18条 審議会に会長及び副会長1人を置き、委員の互選によりこれを定める。
2 会長は、会務を総理し、審議会を代表する。
3 副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、その職務を代理する。
(会議)
第19条 審議会の会議(以下「会議」という。)は、会長が招集し、その議長となる。
2 会議は、委員の過半数が出席しなければ開くことができない。
3 会議の議事は、出席委員の過半数をもって決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
(審議会の調査権限)
第20条 審議会は、必要があると認めるときは、学識経験のある者その他関係者の意見を求め、又は必要な調査を行うことができる。
(庶務)
第21条 審議会の庶務は、上下水道課において処理する。
(委任)
第22条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
(罰則)
第23条 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
(1) 第8条第2項の規定による命令に違反して建設工事又は対象事業場の変更に着手した者
2 次の各号のいずれかに該当する者は、50万円以下の罰金に処する。
(1) 第7条第1項の規定による協議に関し、虚偽の協議書又は添付図書を提出した者
(3) 第14条の規定による命令に違反して、当該対象事業場の排出水に関係する施設の使用又は排出水の排出をした者
附則
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(豊後大野市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)
2 豊後大野市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例(平成17年豊後大野市条例第50号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
別表(第2条関係)
対象事業場 |
1 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和46年政令第300号)第7条に規定する産業廃棄物処理施設 2 ゴルフ場 |