公開日 2025年11月20日
更新日 2025年11月20日
加齢性難聴とは
加齢による“聞こえ”の変化をご存じですか?
加齢性難聴とは、年齢を重ねることで少しずつ聴力(耳の聞こえ)が低下していく現象です。
特に高い音が聞き取りづらくなる傾向があり、75歳以上の方の約7割に見られると言われています。
初期のうちは「聞き返すことが増えた」「テレビの音が大きいと言われる」といった身近な変化で気づくことが多くありますが、そのまま放っておくと、周囲との会話が難しくなり、孤立感が強まることがあります。
結果として、認知症やうつ症状のリスクが高まる可能性も指摘されています。
また、外出先で車や自転車の音に気づきにくくなる、災害時の警報やアナウンスを聞き逃してしまうなど、安全面でも注意が必要です。
加齢性難聴は自然な加齢現象の一つですが、早期に気づいて適切な対策をとることで、安心・安全な日常生活を維持することができます。
耳の健康チェック
簡単にチェックしてみましょう。
1.話し声がはっきりと聞き取れず、間違えたり聞き返したりすることがある
2.相手の言ったことを推測で判断することがある
3.話し声が大きいと言われる
4.家族からテレビやラジオの音量が大きいと指摘される
5.集会や会議など数人での会話がうまく聞き取れない
6.後ろから呼びかけられると気づかないことがある
7.車の接近に全く気づかないことがある
8.電子レンジの音やドアのチャイムの音が聞こえにくい
9.時計のアラームなど、高い音が聞き取りにくいと感じる
10.音の方向感がわかりにくくなる
11.耳が詰まったような感覚が抜けない
12.「ワーン」「キーン」などの音が耳で鳴っている状態が1日以上続く
13.音が割れたようにカシャカシャ聞こえる
※厚生労働省ホームページ「『聞こえにくさ』感じていませんか?」より抜粋
通いの場等でのチェックには、 あなたの聞こえは大丈夫?[PDF:172KB] のチラシをお使いください。
加齢性難聴の予防
加齢性難聴は年齢による自然な変化とされていますが、実はそれだけが原因ではありません。
イヤホンで大きな音を長時間聞く習慣や、高血圧・高血糖・脂質異常などの生活習慣病、さらには動脈硬化なども、難聴の進行を早める要因になると考えられています。
このため、聞こえを守るためには、日頃からバランスのとれた食事や適度な運動を心がけ、耳にやさしい生活環境を整えることが大切です。
毎日の積み重ねが、将来の「聞こえ」を守ります。
加齢性難聴の方への関わり方
加齢性難聴の方と接する際には、以下の点を意識して関わりましょう。
・口元がはっきり見えるように、相手の顔を見る
・ゆっくりと話す
・複数の人で話す時は、一人ずつ話す
・静かなところで話す
・書いて伝える
・補聴器を持っていれば装用を促す
・片側の補聴器装用であれば、装用側から話す
軟骨伝導型イヤホンの設置について
豊後大野市地域包括支援センターでは、加齢性難聴等により、窓口での説明が聞き取りづらい市民の方をサポートするために、軟骨伝導型イヤホンを準備しています。
窓口での相談時にご利用ください。

軟骨伝導型イヤホンの概要
・独自のイコライジング技術で周囲の雑音を軽減し声を強調することができます。
・使う方の耳の中に音を生成しますので、ご本人は明瞭に聞こえますが周囲に音が漏れません。
・集音器と軟骨伝導型イヤホンがセットになっており、シンプル操作で誰でも簡単に使える集音器です。
軟骨伝導について
音源から蝸牛(内耳)に至る音伝導経路の一つであり、この経路は2004年に奈良県立医科大学の細井裕司教授によって発見されたもので、従来から知られている気導、骨伝導とは異なることから「第3の聴覚経路」とも呼ばれています。
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