公開日 2024年7月3日
最終更新日 2024年7月1日
令和6年7月2日、千歳小中学校で『ようこそ先輩』と題した卒業生を招いた特別授業が開催され、千歳町出身のミステリー作家・寺嶌曜(てらしま よう)さんが講演を行いました。
寺嶌さんは、豊後大野市千歳町から福岡市の九州産業大学に進み、卒業後は福岡県を活動拠点にグラフィックデザイナーとして活躍していました。
作家として活動を始めたのは令和2年からのコロナ禍がきっかけで、令和4年に初めて応募したミステリー小説「キツネ狩り」が、第9回新潮ミステリー大賞において見事大賞に選出されました。
子どもの頃は、コナン・ドイルや江戸川乱歩などの本を好んで読んでおり、小松左京の「日本沈没」は特に感銘を受けたということです。
理由は、当時の学説や地質学などに基づいて緻密な描写がされており、想像が膨らんだから、とのこと。
児童・生徒に向けて「私はグラフィックデザイナーという仕事をしてきました。写真でも文章でもなく、それらを組み合わせて構成し、表現する仕事です。それには想像力を働かせることが大切です。ぜひ小説など、文字の本を読んで想像力を鍛えてください。0から1を生み出すことが一番難しい。私は65歳で小説を書き、賞をいただくことができました。人間にはわからない能力がたくさんある。みなさんにもあります」という、経験を踏まえた温かい激励の言葉がありました。
「自分の本(キツネ狩り)は面白いと思うけど、少し難しいから高校生くらいになって読んでもらえたら」とのことでした。
千歳小中学校の図書室にすでに備えられていますので、ぜひ先輩の作品に触れて、青春という物語を紡いでいただけたらと思います。
今日は千歳町出身の先輩が「特別授業」を行います
子どもの頃は本を読むのが大好きだったという寺嶌さん
旧井田小学校・旧千歳中学校卒の先輩の話にみんな興味津々
人間には盲点があり、作品のヒントにもなったという
生徒からの質問に笑顔で答える寺嶌さん
先輩、本日はお越しいただきありがとうございました