公開日 2024年3月6日
最終更新日 2024年1月19日
住民監査請求は、地方自治法第242条により、市の財務に関する事務について違法又は不当な
行為がなされたこと等により、市に損害が発生していると認められるときに、その防止や是正へ
向けた措置がとられるよう、住民が監査委員に監査の実施を請求することのできる制度です。
また、特に必要があるときには、監査委員による監査に代えて、外部監査人(市の組織に属さ
ない外部の専門的な知識を有する者)による監査を実施するよう求めることもできます。
いずれも、市の財務に関する事務の適正さを確保し、市民全体の利益を守ることを目的として
います。
住民監査請求の要件
住民監査請求に基づいて監査を実施するためには、法令等に定める要件を満たしていなければ
なりません。
請求できる人
豊後大野市監査委員に住民監査請求をできるのは、豊後大野市の住民に限られます。
(法律上の行為能力が認められるかぎり、個人・法人を問いません)
監査の対象となる事柄
住民監査請求の対象となるのは、次に掲げる豊後大野市の財務会計上の違法又は不当とされる
行為となります。
◆違法又は不当な行為のうち、次に掲げるもの(行為が行われることが相当の確実さをも
って予測される場合を含む)
・公金の支出 ・財産の取得・管理・処分
・契約の締結・履行 ・債務その他の義務の負担
◆違法又は不当な怠る事実のうち、次に掲げるもの
・公金の賦課・徴収を怠る事実 ・財産の管理を怠る事実
(注意)上記「違法又は不当な行為」についての住民監査請求は、これらの違法又は不
当とされる行為のあった日又は終わった日から、正当な理由がある場合を除き
1年以内に行わなければなりません。※1年以上経過した事案について請求する
際は、正当な理由について、請求書の中に記していただく必要があります。
請求の形式について
- 請求は、定められた形式にのっとって、書面により行わなければなりません。
- 請求書には、違法又は不当とする行為の事実を客観的に証明する書面を添付しなければなりません。
※証明する書面としては、公文書公開請求により公開された文書の写し、新聞記事の写しなどが挙げられます。 - 請求は、違法又は不当とされる行為について、次の事柄のすべてを明らかにするものでなければなりません。
だれにより行われた行為か
いつ、どのように行われた財務会計上の行為か
なぜ、違法又は不当とされるのか
その行為により、市にどのような損害が生じているのか
どのような措置を請求するのか
住民監査請求の流れ
様式「豊後大野市職員措置請求書」により作成した職員措置請求書を、直接監査事務局にご持参
いただくか、郵送でお送りください(電子メールでの受付けはできません)。
監査委員による監査に代えて外部監査人による監査を希望する場合は、あわせてその理由も明示
してください。
豊後大野市職員措置請求書[PDF:34KB]
豊後大野市職員措置請求書(外部監査を希望する場合)[PDF:37KB]
【記入例】豊後大野市職員措置請求書[PDF:58KB]
※地方自治法の規定により、請求を受け付けてから60日以内(外部監査人による監査の場合、90
日以内)に、次の処理を行います。
要件審査
- 監査委員は、提出のあった職員措置請求書について、法令に定める要件を備えているかどうか審査します。
- 審査の結果、請求の要件を備えていると認められた場合に、監査を実施する旨を決定します。(受理)
- 要件を満たしていないと判断した場合は、監査を実施しない旨を決定します。(却下)
監査の実施
監査委員は、受理した職員措置請求書について、資料の調査、関係職員等からの事情聴取等によ
り監査を実施します。
また、請求人に陳述及び新たな証拠の提出の機会を与え、これらも考慮して監査結果を決定しま
す。外部監査人による監査を希望する場合は、外部監査人による監査が相当であるかどうかを判
断します。外部監査が相当であると認めるときは市長に通知し、外部監査人と個別外部監査契約
を締結するよう求めます。
監査の結果の決定、通知など
監査の結果は、全監査委員の合議による意見の一致を得て決定されます。
(外部監査人による監査の場合、外部監査人から提出された監査の結果に関する報告を監査委員が
公表します。)
◆請求に理由があると認めるとき(勧告)
監査の結果を告示し、公表するとともに、その旨を請求人に通知します。
あわせて、請求の対象となった職員(市長等)に、適当な期間を示して必要な措置を講じる
よう文書で勧告します。
◆請求に理由がないと認めるとき(棄却)
監査の結果を告示し、公表するとともに、その旨を請求人に通知します。
◆監査の結果、要件の不備が判明したとき(却下)
要件の不備により、監査の結果の決定にいたらなかった旨を、請求人に通知します。
◆全監査委員の意見が一致しなかった場合(合議不調)
合議によっても全監査委員の意見が一致しなかった旨を、請求人に通知します。
監査の結果に不服のあるとき
住民監査請求に伴う監査の結果等に不服があるときは、地方自治法第242条の2により、通知のあ
った日から30日以内に裁判所に住民訴訟を提起することができます。
また、請求を受け付けてから60日以内(外部監査人による監査の場合、90日以内)に監査委員が
必要な監査等を行わない場合や、監査委員が勧告で定めた期間内に職員が必要な措置を講じない
場合も、期間経過後30日以内に住民訴訟を提起することができます。
住民訴訟の提起では、違法な行為又は怠る事実について、次の請求をすることができます。
・全部又は一部の差止め
・行為の取消し・無効の確認
・怠る事実が違法であることの確認
・行為又は怠る事実の相手方に対する、損害賠償又は不当利得返還の請求
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