公開日 2017年1月12日
最終更新日 2017年1月12日
新年あけましておめでとうございます。
市民の皆さま方におかれましては、すがすがしい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。昨年は、市民の皆さま方のご協力の下に市政運営ができましたことに、厚くお礼を申し上げます。
昨年を振り返ってみますと、4月に発生しました熊本地震では、本市でも観測史上初となる震度5強を記録しましたが、幸いにも人的被害や家屋の倒壊等はありませんでした。近い将来必ず発生すると言われております「南海トラフ地震」や、風水害などの大規模災害に備え、今後災害時の拠点施設となる各支所庁舎と併せ、避難所である公民館について、耐震性が低いと判断される施設を大幅に建て替え、支所・公民館・保健センターの機能を集約した「地域総合コミュニティセンター」として整備する方針です。 この事業につきましては、各町の自治委員会等で意見を聞き、合併特例債の対象となる平成31年度までに整備することを目指します。
5月から9月までの間、図書館の市民講座を開催いたしました。
これは、「第2次豊後大野市総合計画」を策定する際に、「まちづくり市民会議」の皆さまから、「市民の学びや人づくりの中核施設として、図書館の整備」について御提言があり、本市の図書館の在り方について、市民皆さまとともに学習し、研究していくために、全10回の市民講座を開催したものです。最終回の講座では、学習の成果を「あったらいいな!こんな図書館」と題して、御提言をいただきました。今後は図書館及び資料館の建設に向けて、協議を進めてまいります。
7月には、地域包括ケア拠点施設「ひなたぼっこ」で、三重町のコミュニティカフェ「長者体操みえ」の開所式が行われました。この開所により、市内7町全てにコミュニティカフェが誕生し、高齢者が元気なうちから通うことのできる「居場所」が誕生しました。住み慣れた地域で、尊厳を持って暮らせる地域づくり目指して、皆さまの活発な活動を期待いたします。
8月には、日本ユネスコ国内委員会、MAB(マブ)計画分科会において、「祖母・傾・大崩ユネスコエコパーク」の登録について、ユネスコに推薦することが決定されました。優れた景観や、希少な動植物の宝庫としての、祖母・傾・大崩山系の自然、それに加えて、自然への畏敬の念が、地域文化として根付いていることなどが、自然と人との共生における、世界的なモデルにふさわしいと、高く評価されたものと考えています。
9月には、三重町菅生に、木質バイオマス発電所「エフオン豊後大野発電所」が竣工しました。定格出力は1万8千キロワットで、これは一般家庭の、およそ3万世帯分の電力に相当し、この施設によって、森林の間伐や主伐により伐採された木材のうち、これまで未利用のまま林地に放置されていた木材を、チップ燃料として有効利用することで、森林整備を図り、さらには山村地域の経済的な利益や、新たな雇用を生み出すことで、本市の林業活性化につながるものと期待しているところです。
10月には、福岡県みやま市との、地域再生可能エネルギーの活用に向けた、連携協定書の調印式を行いました。今後は、現在策定中の「新エネルギービション」、「分散型エネルギーインフラプロジェクト・マスタープラン」の2つの計画を基に、更なる再生可能エネルギーの活用によって、新たな産業の創出を目指してまいります。
さて、今後の本市のめざす方向としては、本市が持っている地域資源を最大限に生かすことです。その地域資源とは、1.自然に恵まれ、豊饒な土地を生かした農林業の振興、2.ジオパークに認定された自然景観と、素晴らしい伝統芸能、文化を生かした観光振興、3.森林や水資源等の、豊富な再生可能エネルギーを生かした、エネルギーの地産地消と地域振興、4.高齢化を支える多くの人的パワーによる、安心できる暮らしの実現、そして、公共交通を始めとする生活インフラの整備と、地域内での課題解決に向けた、自治活動の向上が基本となります。
以上の素晴らしい地域資源を活かしながら、市民のみなさまとの協働によるまちづくりをさらに進め、よりよい豊後大野市の実現に向けて頑張ってまいります。
本年が皆さま方にとりまして、笑顔に満ちた幸多い一年になりますことをお祈り申し上げ、新年のごあいさつといたします。