公開日 2015年2月20日
最終更新日 2021年7月10日
重要文化財
虹澗橋
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国道502号線の臼杵市境に架かる新虹澗橋の北200mに所在する。近世臼杵藩領三重と野津を隔てる柳井瀬(やないぜ)の谷を渡るため、文政7(1824)年三重と臼杵の豪商三氏より架設されたことが野津側にある碑文に記されている。虹澗は「澗(たに)を渡る虹」の意で、その名のとおり優美で壮大な石橋である。橋長約31m、径間は約25mで、江戸期のアーチ式石橋として県下最大を誇る。
所在地:三重町菅生(柳井瀬) 指定年月日:平成11年12月1日
菅尾磨崖仏 (史跡 菅尾石仏)
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宇対瀬区にある5体の磨崖仏で、向って左から千手観音・薬師如来・阿弥陀如来・十一面観音・毘沙門天となる。平安時代後期に熊野権現(くまのごんげん)を勧請(かんじょう)して作られたと言われており、その造形は力強く優美であるため、国の史跡指定だけでなく彫刻として重要文化財指定も受けている。大分県を代表する磨崖仏のひとつとして、貴重な文化財である。
所在地:三重町浅瀬(宇対瀬)
指定年月日:昭和9年1月22日(史跡) 昭和39年5月26日(重文)
神角寺本堂
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神角寺は、6世紀代の開基で「西の高野」とも称される古刹であったと伝えられている。鎌倉時代初頭の兵火により多くの僧坊も失われ衰退したが、その後大友氏による庇護(ひご)により再建された。現在の本堂は、南北朝期の応安2(1369)年に建てられたものが度重なる修理を経て残されている建築物である。単層桧皮葺き、方三間の宝形造りで、堂内中央に四天柱を立て、方一間の内陣を構えている。一部の意匠に古い禅宗様を残すといわれている。
所在地:朝地町鳥田(鳥屋) 指定年月日:昭和25年8月29日
木造金剛力士立像
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神角寺山門に阿形・吽形の一対で安置されており、像高は約2.5mの樟・榧材の寄木造である。昭和58年から3年間保存修理を受けた際に胎内から銘札が発見され、江戸時代の修理銘と共に造立当初の銘である助阿闍梨良慶など46名分の交名が記されている。造立年や仏師名は確認できないが、これらは本家領家関係の僧や一万田氏をはじめとする大野荘の各地頭その関係者など13世紀に活躍した有力者と推定されることから、鎌倉時代後半の制作と推定される。
所在地:朝地町鳥田(鳥屋) 指定年月日:昭和57年6月5日