○豊後大野市介護保険料滞納者に係る保険給付の制限に関する要綱

平成26年3月31日

告示第70号

目次

第1章 総則(第1条・第2条)

第2章 支払方法の変更(第3条―第8条)

第3章 保険給付の支払の一時差止(第9条―第13条)

第4章 保険給付額からの滞納保険料額の控除(第14条)

第5章 介護保険料徴収権消滅に係る保険給付の特例(第15条―第19条)

第6章 雑則(第20条・第21条)

附則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この告示は、介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)第66条から第69条までの規定に基づく保険給付の制限について、介護保険法施行令(平成10年政令第412号。以下「法施行令」という。)、介護保険法施行規則(平成11年厚生省令第36号。以下「法施行規則」という。)豊後大野市介護保険条例(平成17年豊後大野市条例第159号。以下「介護保険条例」という。)及び豊後大野市行政手続条例(平成17年豊後大野市条例第12号。以下「手続条例」という。)に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。

(保険料に係る制度の周知)

第2条 市は、介護保険料の納付を促進するため、市民に対して介護保険料に係る制度等について周知を行うものとする。

第2章 支払方法の変更

(保険料滞納者に係る支払方法の変更)

第3条 支払方法変更の対象となる者は、次に掲げるとおりとする。

(1) 保険料滞納者のうち、要介護認定等のための申請を行った第1号被保険者(以下「被保険者」という。)であって、保険料を納付できない特別の事情がないにもかかわらず納付せず、かつ、納期限から法施行規則第99条に定める期間(1年間)を経過した滞納保険料がある者

(2) 法第66条第2項の規定に基づき、法施行規則第99条に定める期間(1年間)を経過しない滞納保険料がある者で、市長が必要と認める者

(支払方法変更に係る弁明の機会の付与)

第4条 市長は、手続条例第27条から第29条までの規定に基づき、前条各号に該当する被保険者に介護保険給付の支払方法変更(償還払い化)予告通知書(様式第1号。以下「予告通知書」という。)により通知を行い、期限を定めて弁明書(様式第2号)の提出を求めるものとする。

2 弁明書等の提出期限は、原則として前項の規定による予告通知書を送付した日の翌日から14日以内とする。

3 前項に規定する弁明書が期限内に提出された場合は、その弁明の内容の正当性について、客観的かつ公平に判断するため、給付制限判定委員会(以下「委員会」という。)において審査するものとする。

4 委員会は、高齢者福祉課長、いきいき高齢者係長、介護保険係長、介護保険係担当者をもって構成する。

(支払方法変更に係る弁明の審査基準)

第5条 市長は、第3条第1号又は第2号に該当する被保険者に対し、法第66条、法施行令第30条及び法施行規則第100条に規定する支払方法の対象とならない被保険者に該当するか否かについて弁明の審査を行い、次の各号に定める要件のいずれかに該当する者については、支払方法の変更の措置は行わない。この場合において、第1号から第4号までの基準は、介護保険条例第11条第1項第1号から第4号までの規定に該当するか否かで判断するものとする。

(1) 保険料を滞納している要介護被保険者等又はその属する世帯の生計を主として維持する者(以下「生計中心者」という。)が、震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、住宅、家財又はその他の財産について著しい損害を受けたこと。

(2) 保険料を滞納している第1号被保険者の属する世帯の生計中心者が死亡したこと又はその者が心身に重大な障害を受け、若しくは長期間入院したことにより、その者の収入が著しく減少したこと。

(3) 保険料を滞納している第1号被保険者の属する世帯の生計中心者の収入が、事業又は業務の休廃止、事業における著しい損失、失業等により著しく減少したこと。

(4) 保険料を滞納している第1号被保険者の属する世帯の生計中心者の収入が、干ばつ、冷害、凍霜害等による農作物の不作、不漁その他これらに類する理由により著しく減少したこと。

(5) 保険料を滞納している第1号被保険者が被保護者であること。ただし、第3条の原因となるべき滞納に係る保険料の納期限において、生活保護法(昭和25年法律第144号)の規定による生活扶助を受けていなかった場合に限る。

(6) 保険料を滞納している第1号被保険者が、法第66条第1項に規定する原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(平成6年法律第117号)による一般疾病医療費の支給又は法施行規則第98条に規定する医療に関する給付を受けることとなったこと。

2 市長は、前条第2項の弁明書等が提出された場合は、客観的かつ公正に判断するため、委員会に諮りその内容を審査し、弁明書等の審査結果通知書(様式第3号)によりその結果を通知するものとする。ただし、緊急その他やむを得ない事由がある場合においては、この限りでない。

(支払方法変更の決定)

第6条 市長は、第4条第2項で定める期限内に弁明書等の提出がなかった場合又は前条の規定による審査の結果、相当な理由がないと認める場合若しくは当該措置の必要がないと認める場合を除き支払方法変更を決定し、介護保険給付の支払方法変更(償還払い化)通知書(様式第4号)により当該被保険者に通知し、被保険者証に支払方法変更の記載を行うものとする。

2 前項の支払方法変更の記載の対象となる被保険者について、市長が必要と認める場合を除き、要介護認定等における有効期間の延長は行わないこととする。

(支払方法変更の終了)

第7条 支払方法変更の終了を受けようとする者は、介護保険給付の支払方法変更(償還払い・一時差止)終了申請書(様式第5号。以下「支払方法変更終了申請書」という。)及び被保険者証に法第66条第3項の規定に該当する旨を証する書類を添えて、市長に提出するものとする。

2 市長は、前項の申請があった場合は、支払方法変更の終了の適否を決定し、介護保険給付の支払方法変更(償還払い・一時差止)終了申請審査結果通知書(様式第6号。以下「支払方法変更終了申請審査結果通知書」という。)により通知を行い、支払方法変更の終了の要件に該当する場合は、支払方法変更の記載を消除するものとする。ただし、要件に該当するかの判定が困難と認められる場合においては、委員会に諮ることができるものとする。

(支払方法変更の終了の審査基準)

第8条 支払方法変更の記載を受けている被保険者が、法第66条第3項に規定する要件に該当するか否かについて審査する場合の審査基準は次の各号に定める基準によるものとする。

(1) 前条第1項の申請時において、納期限を経過した全ての滞納保険料を完納していること。

(2) 前号の規定にかかわらず、市長が必要と認める場合で、滞納保険料の一部納付があり、その残額について納付誓約書が提出され誠実に納付することが確実に見込めること。

(3) 第5条第1項各号のいずれかに該当すること。

第3章 保険給付の支払の一時差止

(保険給付の支払の一時差止)

第9条 保険給付の支払の一時差止(以下「差止め」という。)の対象となる者は、次に掲げるとおりとする。

(1) 法第67条第1項の規定に基づき、法施行規則第103条に定める期間(1年6月間)を経過した滞納保険料がある者

(2) 法第67条第2項の規定に基づき、法施行規則第103条に定める期間(1年6月間)を経過しない滞納保険料がある者で、市長が必要と認めるもの

(差止めに係る審査基準)

第10条 市長は、被保険者証に支払方法変更の記載を受けている被保険者から償還払い給付申請があった場合で、前条各号のいずれかに該当するときは、法第67条、法施行令第32条第1項及び法施行規則第104条に規定する差止めの対象とならない被保険者に該当するか否かについての審査を行うものとし、その審査基準は第5条第1項第1号から第6号までの規定を準用するものとする。

2 市長は、前項に規定する差止めの対象とならない被保険者に該当しない場合は、介護保険給付の支払一時差止決定通知書(様式第7号。以下「差止通知書」という。)を送付する。

(差止めの決定)

第11条 市長は、前条第1項において準用する第5条第1項第1号から第6号までの規定により差止めの対象とならない被保険者に該当する場合又は当該措置の必要がないと認める場合を除き、差止めの決定を行うものとし、当該決定は、前条第2項に規定する差止通知書に記載されている期日をまって保険料の納付がない場合を決定とみなす。

2 差止めを行う保険給付の額は、前項の決定時において納期限を経過した全ての滞納保険料相当額を目安とする。

(差止めの終了)

第12条 差止めの終了を受けようとする者は、支払方法変更終了申請書及び被保険者証に法第67条第1項又は第2項の規定に該当する旨を証する書類を添えて、市長に提出するものとする。

2 市長は、前項の申請があった場合は、差止めの終了の適否を決定し、第7条第2項に基づく通知を行い差止め終了の要件に該当する場合は、差し止めていた保険給付費を速やかに支払うものとする。

(差止めの終了の審査基準)

第13条 差止めを受けている被保険者が、法第67条、法施行令第32条第1項及び法施行規則第104条に規定する要件に該当するか否かについて審査する場合の審査基準は、第5条第1項第1号から第6号までの規定を準用するものとする。

2 市長は、前項の場合のほか、支払方法変更の記載を消除した場合は、差止めを終了するものとする。

第4章 保険給付額からの滞納保険料額の控除

(滞納保険料額の控除の基準)

第14条 市長は、法第67条第3項に規定する一時差止めに係る保険給付額からの滞納保険料額の控除を、次のいずれかに該当する場合に行い、対象となる被保険者の滞納保険料に充当するものとする。

(1) 第11条の規定による差止めの決定後、60日間を経過してもなお滞納保険料が解消しないとき。

(2) 滞納保険料の全部又は一部が徴収権の消滅時効により徴収できなくなると見込まれるとき。

2 控除を行う額は、控除を行う時点で納期限が経過している滞納保険料額とする(差止め額が当該滞納保険料額に満たない場合は差止額とする。)

3 控除を行う額が、滞納保険料額に満たない場合の当該被保険者の滞納保険料への充当は、最も先に納期限が経過したものから順に行うものとする。

4 市長は、差し止めた保険給付額から滞納保険料額の控除をする場合は、介護保険滞納保険料控除通知書(様式第8号)によりあらかじめ被保険者に通知するものとする。この場合において、控除額を滞納保険料に充当した結果、支払方法変更の終了の審査基準を満たすこととなる場合は、支払方法変更終了申請審査結果通知書により被保険者に通知し、被保険者証の提出を求めて被保険者証の支払方法変更の記載を消除するものとする。

5 市長は、第1項の規定により滞納保険料額を控除してもなお保険給付費に残額がある場合は、当該残額を速やかに被保険者に支払うものとする。

第5章 介護保険料徴収権消滅に係る保険給付の特例

(保険料を徴収する権利が消滅した場合の保険給付の特例)

第15条 保険給付の特例の対象となる者は、法第69条の規定に基づき要介護認定等のための申請を行った被保険者で、保険料を納付できない特別の事情がないにもかかわらず納付しない者のうち、法第200条に定める期間(2年間)を経過した滞納保険料があるものとする。

(保険給付の特例に係る審査基準)

第16条 市長は、前条に該当する被保険者に対し、法第69条第1項ただし書、法施行令第35条及び法施行規則113条に規定する保険給付の特例の対象とならない被保険者に該当するか否かについての審査を行うものとし、その審査基準は、次に定める基準によるもののほかは、第5条第1項第1号から第4号までの規定を準用するものとする。

(1) 第1号被保険者が被保護者であること。

(2) 第1号被保険者が要保護者であって、給付額減額等の記載を受けないとしたならば保護を必要としない状態となるものであること。

(保険給付の特例の決定)

第17条 市長は、前条の規定による審査の結果、相当な理由がないと認める場合、又は当該措置の必要がないと認める場合を除き保険給付の特例を決定し、介護保険給付額減額通知書(様式第9号)により当該被保険者に通知し、被保険者証に給付額減額等の記載を行うものとする。

2 前項の規定により給付額減額等の記載を受けた被保険者について、給付額減額期間(法第69条第1項に規定する保険料徴収権消滅期間に応じて定める期間をいう。以下同じ。)が経過したときは、介護保険給付額減額免除(解除)申請結果通知書(様式第11号。以下「給付額減額免除申請結果通知書」という。)により通知し、被保険者証の提出を求め、給付額減額等の記載を消除するものとする。

3 前項の保険料徴収権消滅期間は、法施行令第33条、法施行規則第111条第2項及び第4項の規定により算定するものとし、給付額減額期間は、法施行令第34条、法施行規則第111条第1項及び第3項から第5項までの規定により算定するものとする。

(保険給付の特例に係る給付額減額措置の免除)

第18条 給付額減額措置の免除を受けようとする者は、介護保険給付額減額免除(解除)申請書(様式第10号)及び被保険者証に法第69条第1項ただし書の規定に該当する旨を証する書類を添えて、市長に提出するものとする。

2 市長は、前項の申請があった場合は、給付額減額措置の免除の適否を決定し、給付額減額免除申請結果通知書により通知を行い、給付額減額措置の免除の要件に該当する場合は、給付額減額等の記載を消除するものとする。

(給付額減額措置の免除の審査基準)

第19条 給付額減額等の記載を受けている被保険者が、法第69条第1項ただし書、法施行令第35条及び法施行規則113条に規定する要件に該当するか否かについて審査する場合の審査基準は、第15条の規定を準用するものとする。

第6章 雑則

(被保険者証の提出)

第20条 市長は、必要と認めるときは、法第202条第1項の規定により被保険者証の提出を求めることができる。

(補則)

第21条 この告示に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

この告示は、平成26年4月1日から施行する。

(平成28年3月31日告示第74号)

(施行期日)

1 この告示は、平成28年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てに関する手続であってこの告示の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの告示の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、なお従前の例による。

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豊後大野市介護保険料滞納者に係る保険給付の制限に関する要綱

平成26年3月31日 告示第70号

(平成28年4月1日施行)

体系情報
第8編 生/第2章 険/第2節 介護保険
沿革情報
平成26年3月31日 告示第70号
平成28年3月31日 告示第74号